FC2ブログ
溺愛
go to page

Click for getting more details about this entry.

read more

溺愛

0
「私は、佐藤さんに救ってもらったの。」俺と出会った事を、彼女はそう言葉にした。それは、俺が彼女に言いたい言葉だった。 俺は、今までこんなにも人を愛した事が無い。 そして、こんなにも人を大事に思った事も無かった。救われたのは、本当は俺の方だ。 俺と彼女の関係を知っている友人が、会うといつもこう言う。 「相変わらず、溺愛してるなぁ。」 そうだよ。俺は彼女を溺愛している。彼女との愛に、溺れている。そんなこと...
君の所へ
go to page

Click for getting more details about this entry.

read more

君の所へ

0
彼女は既婚者。だから、自分の時間が自由に作れない。でも、俺は独身。その違いは条件的に大きいけれど、俺が彼女の都合に合わせれば解決する事が出来る。 俺たちは、基本約束をする時は彼女のタイムスケジュールを軸にして考える。二つの世界の中で生きている彼女は、いつも限られた時間しか自由にならないから。 彼女は時々、その事をとても申し訳なさそうに謝ってくれる。仕方のない事だと割り切っている俺に、そんな気持ちを抱...
離れていても
go to page

Click for getting more details about this entry.

read more

離れていても

0
彼女はよく、俺の事を「外国の人みたい」と言う。それは、俺が人前でも平気で彼女にキスをしたり、腰に手を当てながら歩いたりするから。俺にとってはどれも自然な行動なのに、彼女は今でも時々戸惑う。その時の恥ずかしそうな彼女の表情が、俺は大好きだ。 ショッピングに行った時もそう。下りのエスカレーターで、後ろにいる俺に話しかけようと振り返った彼女に、俺はふざけて上からキスをしようとする。すると、彼女は慌てて自...
俺の負けだよ
go to page

Click for getting more details about this entry.

read more

俺の負けだよ

0
いつの事だったか。彼女と、こんな会話をした。 「ねぇ。私がお願いしたら、佐藤さんはいつでも迎えに来てくれるの?」 「あぁ、そうだよ。」「もし、メールしてもお返事が来なかったら?」「電話で起こして。」「そんなこと、可哀想で出来ないよ。」 彼女は、そう言って笑った。 俺は、彼女の為に動く事がまったく苦にならない。面倒だと感じた事も、一度も無い。 昔、ある女性からこう聞いた事がある。 「男と女はね、先に惚れ...
指輪
go to page

Click for getting more details about this entry.

read more

指輪

2
「指輪、欲しいな。」 ある時、彼女がそう言った。 「いいよ。一緒に買いに行こう。」 俺は、彼女の望みなら何でも叶えてやりたい。いつも、いつでもそう思っている。でも、彼女は小さく首を横に振った。口元は微笑んでいたが、何処か寂しそうな表情だった。 何も言わなくても、俺にはわかる。もし俺が指輪を買っても、彼女は普段はめる事が出来ない。その事の方が、彼女にはこたえるだろう。 俺たちは、形として残るものは持てな...